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洋上のアルプス宮之浦岳縦走 [山行記録]



[ひらめき]相変わらず画像が半端なく多いですのでご注意を[ひらめき]







3/21(土)[曇り]/[晴れ]/[曇り]
3:45起床
装備の準備は昨夜に終えていたので
顔を洗い着替えを済ませフロントへ
運転手に声をかけられタクシーに乗車。

4:20出発

タクシー運転手さんも登山をする方でしたので
早出を理解していただいて予定より早く来てくれていました。

1日目ルートは 淀川登山口から花之江河を経て九州最高峰・宮之浦岳を踏み
新高塚小屋を通過して高塚小屋まで約9時間の行程

この日一番気がかりである宿泊場所の高塚小屋。(無人)
収容人数20人と言う小さな小屋で寝れるかどうか。場所が確保出来るかどうか…
この連休でシーズンも始まり山に入る人も多くなるし…
タクシー運転手さんも 
「これから淀川登山口に向かうまでに何台のタクシーとすれ違うかで
今日山に入る人数が大体わかりますよ。それ次第では小屋の場所取り(寝場所確保)必須ですね。」

との事。 


テント持参も考えたのですが帰りの着替え、靴等々を入れると70ℓのバックパックでは足りなく
テントもツェルトも持たずにパッキング
 ただでさえ今回の装備は19キロでしたのでこれ以上増やすと歩行速度も遅くなる事は絶対…
これがこの後トラブル!?の原因になるとは…


タクシーの中では運転手さんがいろいろと屋久杉の事や島の事、
淀川登山口までの1時間いろいろと教えて頂きました。

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親切にして頂き早朝からお世話になりました。
安房タクシー 運転手Nさん



5:15淀川登山口着

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結局タクシーとは1台もすれ違う事はなく、淀川登山口にはレンタカーらしき車が3台だけ。
タクシー料金は安房から淀川登山口まで2割増しの5900円

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日の出は6:33なので辺りはもちろん真っ暗… 街灯さえないのでヘッドライトだけが頼り。
看板には
宮之浦岳往復10時間要するのでココ淀川登山口を最低7:00までに立ち
山頂を最低13:00までには降りるように。 との事。
手前の看板は
屋久島山岳部保全募金 一人500円


2009 03 21 010.jpg2009 03 21 012.jpg


























お互いに装備チェックして5:30淀川登山口出発!!(宮之浦岳縦走ファッション編は後日)
麓付近では半袖でもOKくらいでしたが
ここ淀川登山口は約1300mなのでヒンヤリ寒い…


しばらくは2人きりで真っ暗な山道を進みます。

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夜が明けないので景色は楽しめません。



淀川
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コンデジ夜景モードで7秒露出
川は澄んでいてとても綺麗。


淀川登山口から40分
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淀川小屋に到着(AM6:05)
ここで身体が温まったので半袖に。
直前に大人数のパーティーが出発。
(おそらく高校生)
ココの山小屋は夜になるとネズミが出るそうですよ~

しばらく歩くと
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始めて会った巨木&どっかのAHOハイカー(笑
頭からオーラ出てません(爆



そしてこんな大きな枝…
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どうです!?大きいでしょ!?
それを支える元の幹も太かったです。



登山道と言えばほとんどが
水浸し…
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川を歩いている感じです。


いよいよ森林限界
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立ち枯れした木々もちらほら。


屋久島でも
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雲海に出会えました。
どこの山でもそうですが視界が開けると一気にテンションが⇗

展望台と言われる岩の上で。

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この岩の下は崖、たいして高くはないので怖くないです。


そしてもう一つの展望台へ
屋久島ではコースのあちこちに展望台と言う場所が数か所あります。
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キリンみたい木が気になります!?
いえいえ、山(高盤岳1711m)の上にある奇石気になりますでしょ!?





コレ

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不思議でしょ~

山頂にこんな岩が乗っかってるんですもんね。
しかも包丁入れたように綺麗に切れてるんですよ。
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【トーフ岩】

下にある立ち枯れした木々と比べるとその巨大さがわかるかと思います。



こんなコトして遊んでみました。
2009 03 21 008a.jpg
はい、トーフ一丁!!


ここは小花之江河、日本最南端の湿原だとか。AM7:40
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ここからもトーフ岩が見れます。




それにしても岩だけでなく木々も奇怪な形してます。
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この木なんかスパイラルしながら成長していったのでしょうか!?





ココから10分歩くと
今度は大きめの湿原、花之江河AM7:50
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時間も時間なのでここで朝食。
朝食、昼食はホテルで作ってもらったお弁当。
ここでちらほらと登山者に出会う。気がかりな山小屋調査開始!!(笑
情報交換しつつ、『今日はどこまで行かれるのですか!?』・『小屋泊まりですか!?』等々の質問を…
ココで出会った人たちは日帰りで宮之浦岳ピストン、永田岳経由で鹿之沢小屋泊、等々
私達の縦走ルートの人はまだ居ない… 『ヨシ!!』 
でもペースは落とせない。

っとここでハプニング!! 木道に横にしておいたバックパックがどう云う事かバランスを崩し
湿原へゴロリ… orz

ショルダーパッドとウエストベルトのパッドがビショビショ… こんな所でタイムロスしてられないので
相方には先に出発してもらい一人残って拭き取ってました(泣


まぁ1時間もすれば乾いてきちゃいましたけどね^^

15分くらいのタイムロスにて黒味岳ピストンは断念…
でもこれが良い判断だったと後に知る事に。
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 投石湿原AM8:45 ここはあまり瑞々しい湿原ではありませんでした。


吹いてくる風は爽やかではなく
生ぬるい風~ さすが南国!?
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島の山なので湿気があるんですね。12月に八丈島に行きましたが同じ感じ。

ふと、山頂に目を凝らすと…
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黒味岳山頂の奇石に人が見えましたぁ^^
時間があれば登りたかった…
晴れている日の黒味岳からの展望は絶景らしいです。

それにしても奇石がゴロゴロ、ゴロゴロ
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そしてそしてやっと今回の目的地、九州最高峰・宮之浦岳が見えて来ました。(画像㊧)


ここは翁岳1860m分岐付近

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宮之浦岳1936mをバックに。




こんな高所でも水が豊富
常に何処かでチョロチョロ水の音。
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そしてこの鮮度、透明度。日本百名水だけあります。
ちなみに超軟水。 とても美味しい。

これだけ水場が多いので山に入る時は1ℓしか積んでません。



栗生岳山頂直下

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ちょいとバテて来ました(早ッ
たいしてトレーニングしなかったので大腿四頭筋が攣りまくり…
D300も首からぶら下げているので首が締まり気味(汗



AM10:10

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栗生岳【くりおだけ】1867m
山頂という雰囲気ゼロ



宮之浦岳まであと少し
途中、奇石が沢山
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人の顔に見えますよね^^


そして芸術的な奇石も…
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嘘でしょ~ 人工的に乗っけたんじゃないの~ って声が聞こえてきそうです。


アップしてみました。
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強風が吹くのに絶妙なバランスで立っています。
もぅアートとしか言いようがないですYO

そしてついに
AM10:30
九州最高峰・宮之浦岳【ミヤノウラダケ】1936m
2009 03 21 054.jpg
※クリックすると大きな画像で見れます。



山頂はこんなに混んでいます。前日、新高塚小屋に宿泊した人たちや、日帰りの人たちで一杯
滞在時間15分、気がかりな高塚小屋確保の為に皆さんより一足早く山頂を後に。


高塚小屋まではここから4時間30分…
急いでいかねば…

天気も明らかに下り気味とわかる空模様
明日は雨だなぁ…
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※クリックすると大きな画像で見れます。

永田岳、その麓のグリーンも鮮やか。
高塚小屋(縄文杉)方面は画像右に降りて行きます。
そしてやはり両腿が攣ってしまった…
下りの方が大腿四頭筋に入る力が大きいので足が棒のように…

そこは流石は本職の相方!! 即効性のある薬があるとの事!!
そんな即効性のある薬なんてあるのかよ~と馬鹿にしていたのですが
あら、不思議、ホント即効性があるわ^^
処方箋がないと処方できない薬だそうです。
これからは私の常備薬になりそうですYO ってちゃんとトレーニングしろYO!!(爆

もうここからは撮影はほとんどなし。


とにかく早く歩く、歩く、歩く…


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途中のヒメシャラの木々も目に入らず相方撮影。


歩くこと2時間20分
新高塚小屋到着!ここの小屋もねずみが出るそうです…
宿泊人数は余裕の60人、ここで泊っても良かったのですが次の日の行程、天気を考えると
少しでも先に進んだ方が得なので高塚小屋に決めたんです。
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ここでは画像にありませんが30人が休憩していました。
水場があるので私も補給。
休憩は最小限にしてココを後にします。

途中、もの凄い勢いで後ろから追い上げてくる集団が…
もちろん、道を譲る。
大きな声で、『ありがとうございます!』・『こんにちは!』・『すみません!』
どの子も礼儀正しい。
Y県K工高校山岳部。
(ザックに高校名が貼り付けてある)
私より大きなザックでスタスタ・サクサク進んで行きます。
若いって凄いなぁ~と感心しまくり^^ 私も山岳部時代を思い出しました。

その後ろを教師、顧問の先生方が4人着いて行くのですがやはり高校生の体力は半端じゃなく
私達と同じ間隔で休憩をしていました。 
そして顧問の先生が、
『先に子供たちに行かせてテント(高塚小屋前に)張って待たせて置きます!!』←ここポイント

私はその言葉に 
(って事はこの先生達4人もテント泊かぁ~こりゃ寝床確保出来そうだな。
でも反対側から登ってくる人たちも利用するから先を急ごう!)

っと思ったんです。

とにかく寝床確保まで心配、とにかくとにかく急ごう!! っと相方を置いて
私一人山道を飛ばしました!!(実際は歩いている^^;)

別れてすぐに顧問の先生方の1人が立ち小便しだした… 世界遺産区域なのに…
これで3人抜き!!
(1人の先生は先に行ったのか見えなかった…)

後ろを振り返らずドンドン突き進んで行きます。

頭の中は高塚小屋確保の事でいっぱい…

どうにかこうにか歩くこと1時間… 小屋付近にてカメラを片手に持った人と出くわし
高塚小屋の状況を聞くと…

「高塚小屋はもういっぱいだよ~」

私がテント持ってないと言うと…

「んxxx~ どうかなぁ~」




そして高塚小屋に飛び込み第一声に



 
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「 すみません! テント持っていないのでどうしても泊めて頂きたいんです! 」
「 床でも構いません!! 」
出遅れた分際、偉そうなことは言えません、ここは謙虚に…
 
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良く見ると例の高校山岳部員達と顧問の先生が居るが1Fをすべて陣取ってりじゃないですか…
だってテント張るって言ってたじゃん… orz

その顧問の先生が
「 エェエxx~ テントやツェルト持ってくるの常識ですよ~ もう満員ですよ!」

まさにその通り!でも荷物の関係上装備せずに来てしまった。
私も小屋のみを頼りにここまで来てしまった…

でも、でも、これが山岳部顧問の言う言葉ですよ。
皆さんどう思います!?

山に入ったら皆、仲間!
あいさつはもちろん
ゆずり合い!!
思いやり!! 
助け合い!!
なんですよ。



まぁこの先生の一言の後に私も一言言わせてもらいましてイロイロありました。
それを見兼ねていた2Fの60代後半のおば様方6人衆の一人が
「 2Fなら1人ならつめて空けれるわよ 」

私も
「ありがとうございます!うちの相方だけでもそこに寝かせて下さい、本当にすみません。」
っと… 良かったぁ~ 確保出来た^^
2009 03 21 074.JPG

っとそこに
先ほど私が抜いた3人の顧問が何も知らずに小屋に到着。
下に居る山岳部員生徒と例の顧問が縄文杉を観にいっていなくなっていたので
その3人の顧問先生に今までの経緯をお話しました。

もちろん私はその3人を抜いたので彼らは何も言えませんでしたよ。
「 はぁ… 」 「 そうですか… 」 だけ
後から来た自分ら(3人の顧問先生)が床のある寝床で寝れる
その3人の顧問先生より先に着いた私がコンクリの床に寝る

この状況おかしくないですか!?(笑


そして生徒と顧問が縄文杉から帰って来たと同時に1人の女性が小屋に入って来て
「今夜ココに泊めてほしいのですが…」 ってね。

そしたらその例の顧問の先生が

「 ヨシ! お前ら(生徒)、リュックを通路に移動してスペース空けよう!! 」


私は笑っちゃいましたよ。でもそれが当然の言葉なんですよ。
女性、子供は最優先ですよ。


ひと悶着の後にヘトヘトになった相方が到着
寝場所確保出来たと言うとホッとしてました。

縄文杉を観にいく前に遅い昼食をとる事に、
本当は山頂でランチタイムだったのですが
なんせこんな状況だけに山頂では行動食のみ。
 ホテルで作ってもらったお弁当で済ませました。


そしていよいよ屋久島の守り神、縄文杉と出会う訳です。
(高塚小屋から5分程度)


 

2009 03 21 084.jpg
大きい画像は後日

この縄文杉を観たら疲れも吹き飛びましたよ。
皆さんが言うように神々しい 
そしてその大きさに圧倒されました。
ここの縄文杉を鑑賞するデッキはトップシーズンともなると人ごみでごった返すそうです。
こんな山奥で大渋滞って想像もしたくないです。
この後、このすぐ下に水場があるのですがそこに水を汲みに行った際に寄ったら
誰もおらず貸し切り状態でした。静かな縄文杉… とても良かった。
 

この杉も名前はないけれど立派な屋久杉
2009 03 21 117.jpg
三桁の樹齢でもかなりの驚きなのですが他のモミの木やヒメシャラの木も
こちらでは見た事のない大きさの巨木が沢山あります。



今日一日の予定していた行程を無事終え小屋へ
入口に例の顧問の先生がいたのでいろいろをお話しさせて頂きました。
最後に 
「 夜くらいは皆で仲良く寝ましょうね。 」 
と一言。

そして私の寝床もおば様6人の他に2人だけとわかり2Fは私入れて10人で
無事に寝れる事になりました。^^

明日の起床時間は3:30!!
就寝時間17:00… こんな時間に寝れる訳がないし、でも寝てる人がいるので
起きて何かしてるわけにもいかず、寝苦しい長い長い夜が始まったのです…^^;






自己満足な記事を最後まで読んで頂きありがとうございます^^
次回、屋久島最終日編です。
 


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